2022年10月28日
#ハッケンコウケンサポーターNo_9
これは小金井キャンパスの科学博物館(@tuatmuseum)に展示されている、蔟(まぶし)と呼ばれる道具なんだワン!
蚕が繭を作る時期に入ったら、この蔟に蚕を住まわせて繭を作らせているんだワン。
蚕は、四回目の脱皮を済ませると体が徐々に透き通ってきて、繭を作りたがるんだけど、その時に取っ掛かりのある場所を見つけて体を固定させて、繭を作り始めるんだワン。
繭を作る場所の周囲が均一であると、形の良い上質な繭になるから、繭を作るための蔟は昔から改良が重ねられてきたんだワン!
初めは島田蔟という、一掴みの藁を広げ、支柱一本ごとに左右に折り曲げて作る簡単な蔟を使っていたんだワン。
一人一日に200個ほど生産できたけれども、この蔟は一回限りの使い捨てだったから、多くの蔟を必要とする養蚕農家では大変だったんだワン。
その後何度も改良を重ね、最終的に写真の回転蔟というものができたんだワン。回転蔟は通気性のいいボール紙を格子状に組んで、長方形のマスに区画し、天井などにつるして回転するようにした蔟で、繭を作り始める時期に入った蚕が上の方に登る性質を利用しているんだワン。
蚕が上の方に登ることで、その重さによって回転蔟が半回転して、蔟全体で均一に蚕が分布するようになって、蔟を無駄なく使うことができる画期的な蔟なんだワン!
この2つのほかにも、改良蔟や蜂の巣蔟などいろいろあるから、ぜひ農工大の科学博物館に遊びに来て欲しいワン!
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