2022-01-28 農学部地域生態システム学科 戸田浩人研究室「樹木への大気汚染の影響」
農工大 農学部 地域生態システム学科の戸田浩人教授の研究室で、修士1年生の学生さんが木の試料を粉砕機に入れているワン。
写真2枚目が、粉砕前後の試料。
小麦粉くらい細かくなっているワン。
木を細かくして、どうするのかワン?
学生さんにお話を聞いてみたワン。
戸田先生の研究室では、森林や、都市の緑地で、樹木や土壌、水について幅広い研究を行っているワン。
こちらの学生さんは、道路が近い都市緑地の樹木への大気汚染の影響を調べる研究をしているワン。
試料の木は、東京港野鳥公園にある保護林の樹木から取ったもの。
整備のための伐採でできた切り株からのこぎりで切り出し、乾燥させたんだワン。
「ハリエンジュ」という外来種の樹木で、道路に近く、排ガスや粉塵が多い環境で育った樹齢40年くらいの木だワン。
年輪を数えて数年分を採取したものを粉砕機で細かくしてから、強い酸に漬けて燃やし、木の中にどのくらい汚染物質の重金属が含まれているか分析するワン。
写真3枚目は、分析した結果を記録しているところだワン。
今よりも昔の方が、大気は汚染されていたけど、学生さんの調査では、年輪ごとに大きな違いは出なかったそうだワン。
重金属は、根っこだけでなく、幹や葉っぱからも吸収され、大気汚染が緩和しても、土壌中や雨などで影響が続くこともあるワン。
学生さんは、今後、木が重金属をどこから吸収しているか調べていくそうだワン。
農工大は、群馬県や栃木県、埼玉県などに森林での実習や研究に活用している通称「演習林」と呼ばれる森林を持っているんだワン。
森林にまつわる幅広いことが学べる地域生態システム学科では、演習林での実習の授業も充実しているワン。
こちらの学生さんは学部生の頃、いろんな実習を受講していて、中には、1週間、演習林に泊まり込む実習もあったそうだワン。
そこで学んだことが今の研究にも活かされているんだワン!
研究室のある1号館の4階には、写真4枚目の大きな大きな木の輪切りがあるワン。
これは、屋久杉の樹幹。
農工大卒業生でもある戸田先生が、まだ学生の頃からあったそうだワン。
あまりに昔のことで、ここに置かれるまでの経緯は残っていないけれど、前身の東京高等農林学校の時代から、木々の研究に力を入れてきた農工大らしい貴重な宝物だワン。
来週は、森林の新たな産業として「メープルシロップ」に着目した学生さんの研究を紹介するワン!
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