病態獣医学
病態獣医学教育では、動物の病的な状態がどのようにして発生するかを理解することを目的とする。生体の恒常性を乱す多様な外的要因(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫等の病原体)について、その性状と疾病への関わりについて幅広い知識を獲得し、また、遺伝病、代謝病、腫瘍などの疾病の発生機序について分子から個体にいいたる様々なレベルで理解する。
病理学
病理学I
獣医学において対象とする動物の疾病の病理学を理解するために、病理学の歴史?概念を学ぶと共に、細胞の傷害、適応と細胞死、炎症、組織の再生と修復、循環障害、免疫、腫瘍や先天異常などの基本的知識を習得することを目的とする。
病理学II
獣医病理学Ⅰ(総論)で学んだ事を基礎に、主要6臓器(造血器、循環器、肝、腎、肺、神経系)につき、臓器?組織別に獣医学において対象とする動物の疾病を理解する。対象動物は生産動物および伴侶動物から野生動物やは虫類までであり、各疾患について病理形態学を基盤として病理発生や比較病理学的観点からも疾病を理解?習得することを目的とする。
病理学III
獣医病理学Ⅰ(総論)で学んだ事を基礎に、主要6臓器(獣医病理学II)以外の臓器(上部呼吸器、消化管、生殖器、感覚器、内分泌器、運動器、外皮?乳腺)につき、臓器?組織別に獣医学において対象とする動物の疾病を理解する。対象動物は生産動物および伴侶動物から野生動物やは虫類までであり、各疾患について病理形態学を基盤として病理発生や比較病理学的観点からも疾病を理解?習得することを目的とする。
免疫学
免疫学は臨床および基礎を問わずすべての分野に関連する自己?非自 己認識機構を体系的に理解するものである。最も重要な生体機能のひとつである免疫反応は、重度の疾患から生態のホメオスタシスの維持に至るまで、幅広く生命現象に関わっている。さらに近年免疫系は細胞分化などを理解する上にも必要不可欠な要因を多く含んでいる。本科目では免疫系の基本的な仕組みと働きを充分理解でき、さらに免疫学と他の教科との関連づけができる応用力を習得することを目的としている。
微生物学
微生物学I
微生物そのものおよび感染症の原因となる病原微生物の特性について基礎的な事項を学び,感染症への対策(治療?予防法)についての能力を養う。
微生物学II
感染症の原因となるウイルスおよびサブウイルス性因子の基本的な性状を学び、感染症への対策についての素養を修得する。
魚病学
水生動物の疾病の病態ならびに疫学を理解することにより、それらの診断,予防ならびに治療のための基礎知識を得ることを目標とする。養殖現場における疾病診断や無病証明書の発行、抗生物質や抗菌物質による治療、またワクチン投与、さらに動物園?水族館、小動物臨床において、臨床に対応できる基礎知識を習得する。
動物感染症学
産業動物および伴侶動物の代表的な感染症について、前半は細菌性、後半はウイルス性感染症の概要および診断?予防について学習する。本講義では基本的に、ほ乳類の伝染病に関してのみ行う。動物の感染症について流行様式、病原、症状、診断、予防などを全て習得する。
鳥類疾病学
家禽疾病学
家禽の解剖学的?生理学的?免疫学的機能と特性を理解し、個々の家禽疾病の原因、症状、診断および予防に関する知識を修得し、それらを家禽産業あるいは関連分野に応用できる能力と技能を身につける。
寄生虫病学
寄生虫?寄生虫病学I
原虫類の生物学的特性および宿主との関連性を学び、原虫類による感染症の機序や制御に関する知識、技術および考え方を習得する。
寄生虫?寄生虫病学II
蠕虫類および節足動物の生物学的特性および宿主との関連性を学び、蠕虫類による感染症の機序および制御、節足動物と獣医衛生に関する知識、技術および考え方を習得する。
病理学実習
動物疾患の代表的な形態学的変化とその意義を、病理解剖や病理組織学的検索を通し て理解する。さらに鑑別診断,補助的なあるいは追加すへ?き検索方法に関する基本知識を習得し、動物疾患の成り立ちを総合的に理解する能力を養う。
微生物学実習
獣医学において基本的な概念て?ある無菌操作、病原体の特性及ひ?その取扱いを体験的 に学ふ?。さらに、微生物学的な診断法の基礎を体験的に学ふ?。細菌およひ?ウイルス、 それそ?れの特性を体験的に理解することにより適切て?安全に取扱える能力、ならひ?に基礎的な免疫学的手法を用いた診断法を実施て?きる能力を身につける。
寄生虫病学実習
寄生虫の感染様式や、発育に伴う寄生様式並ひ?に形態の変化の観察、およひ?代表的な 寄生虫感染検出法の実践に基つ?いて、寄生虫の発育?生活環と病害発生や診断法との 関連性を説明て?き、寄生虫病の診断と対策に必要な知識、技術、およひ?考え方を身につける。